冬
朝一番に
ブリキの洗面器に張った水のような日々
冴えた空気が 閉じた唇を包む
風は
流れ続ける渓流の水
心は
切りとられた、石
想いは
川をさかのぼる、魚。
空を見上げ
遠くに海鳴りを感じる
遥か上空の
風のうなり
ずっとずっと奥底に沈みきれぬ遠吠え
声がかすみ 吸い込まれてゆく頃には
天上彼方を漂う 魂。
24歳のとき書いたもの。
私は 冬の寒い晴れた日が とても好きだ。